青に、ふれる。

鈴木望

生まれつき顔に「太田母斑(おおたぼはん)」と呼ばれる青いアザをもつ瑠璃子は、高校二年生の始業式で新たな担任の神田と出会う。ある日、神田の手帳を目にした瑠璃子はクラスメイトたちの特徴がびっしりと書き込まれてるのに自分だけ空欄なことに気づき、神田を問い詰める。しかし、神田は“相貌失認”という人の顔を判別できない症状を患っていて――。